中規模から大規模のオフィスであれば、A3カラー複合機を使うのが一般的です。しかし、A3複合機は本体だけでも大きく、オプション機器と併せて設置するとなるとスペースが必要です。小規模オフィスや、印刷する機会が少ない事業所では、大きい機器は必要ない場合も多いでしょう。
そんな場合は、オフィス向けに開発されたA4カラー複合機という選択肢もあります。そこで今回は、シャープとコニカミノルタ、キャノンのおすすめ複合機を1台ずつご紹介します。
目次
1.コスパとスピーディなトラブル対応で選ぶならシャープ
シャープのオフィス用カラー複合機は、キャノンやリコー、ゼロックスの名前に押されてはいるものの、多くの主要大手コンビニで導入されているメーカーです。欧米向けOA機器を評価する評価機関のBLI社から、2009年より最優秀製品賞を、2012年からは毎年年間最優秀製品賞を受賞しています。
シャープのおすすめポイントは、リーズナブルな点です。リース料金と保守料金が抑えられており、コスパに優れたメーカーといわれています。また、ユーザー目線で考えられた操作性も優秀です。
A4デジタルカラー複合機のMX-C300Wは、手差しトレイを伸ばした状態でも幅640×奥行509mmというコンパクトサイズ。無線LANが標準装備されており、ネットワークプリント及びスキャナが可能です。写真入りの資料もカラーでスキャンして電子化すれば、ペーパーレスで仕事を進めることもできますし、データを複合機からサーバーや共有フォルダーに送信すれば、情報の管理や共有が簡単になります。
シャープではパワーネットシステムを構築しているため、常に複合機の稼働状況を遠隔監視している状態です。そのため、トラブルが起きたときも事前にその内容を把握できるので、素早く対応してくれます。
2.デザイン性を求めるならコニカミノルタ
コニカミノルタの複合機の導入実績は、シャープと肩を並べる状況です。ここの製品はデザイン性に優れており、過去には複合機でグッドデザイン賞をもらいました。大抵のメーカーはウィンドウズにしか対応していませんが、コニカミノルタ製品はMacにも対応しており、デザイン関係のオフィスから支持を得ています。
A4デジタルカラー複合機のbizhub C3851は、幅555×奥行584mm、本体価格はシャープのMX-C300Wよりも安いです。カラーもモノクロ同様、毎分38枚の高速印刷が可能です。1,200dpiのプリントモードを使えば、美しく細かな描写もできます。
スキャンした文書は保存するのに最適な形式に変換され、様々なデバイスへの保存が可能となっています。また、USBメモリから直接出力もできるため、ネットワークを介したくない場合も安心です。
それにセキュリティにも注力しているコニカミノルタは、国際標準規格である「ISO / IEC15408」の認証を受けました。ファックスからの情報流出を防ぐために独自のセキュリティ機能を組み込んでいる他、情報通信ネットワーク産業協会が制定したセキュリティガイドラインにも適合済みです。
3.オフィスの生産性を高めるならキャノン
キャノンは複合機で国内三大メーカーの一つに数えられます。高機能でありながら、コニカミノルタやシャープ製品と同様のリーズナブルな価格です。
キャノンの複合機ではA3サイズが主力製品ですが、スモールオフィス向けにA4カラーレーザー複合機のSateraシリーズが販売されています。ファックス付きモデルのMF735Cdwは、カラー、モノクロ共に毎分27枚という高速印刷を実現。幅471×奥行き469mmと、先に挙げた2機よりもコンパクトです。
1回で原稿の両面をスキャンでき、自動原稿送り機能も備わっているので、作業時間の短縮化が図れます。また、パソコンのスキャナドライバーを使用せずとも本体のみでスキャンしデータ送信ができる「SEND Lite機能」が便利です。PDFやOCRの高圧縮も可能なため、社内外へ送るのも容易です。
さらにスキャンデータはOCR処理にかけて、テキスト情報を添えたPDFに変換することができます。縦と横向きが混ざった原稿であっても「原稿向き自動検知」機能が働き、一括処理が可能です。
スキャンデータはクラウドに保存しておけば、外出先で閲覧したり必要になったときに出力したりできます。出力する際も高速起動で、時間のロスを発生されません。
4.まとめ
SOHOやスモールオフィス向けに、おすすめのA4カラー複合機を3台ご紹介しました。いずれも本体価格は10万円以下となっており、A3カラー複合機の10分の1以下で導入することができます。
A4カラー複合機はリーズナブルなものの、印刷速度はA3に負けず劣らずの速さです。さらにネットワークに対応しているなどして、十分な機能が備わっているものばかりです。複合機の機能で決められない場合は、保守料金を比較して決めてはいかがでしょうか。